買い食いしよう!癌患者が食べられたもの

食欲不振に悩む患者がペロリと食べたもの5つを紹介する。いずれもそこそこカロリーが取れる。
何を作っていいか悩み、疲れ果てた家族には役に立つ、買い食いリストになるといいな。

1.ドトールコーヒーミラノサンド
ホカホカのパンの香りで食べられる!悩んだときはソースがサッパリしているものを選ぼう。

2.ローソン「おにぎり屋 鮭はらみ」
ご飯の粒立ちがよい。ベタベタのお粥に飽きた人におすすめ。

3.四ツ谷にある「かすてら坂本屋」
一斤ばーんとあるのが見事で、食欲をそそったよう。

4.もち吉のせんべい
軽い食感で食べやすい。ご飯を見たくないときに。

5.プリマ.テイスト カルディ「ラクサヌードル」
病院食では絶対出てこないシンガポールのラーメン




1.「ミラノサンド
母が膵臓癌から派生した胆のう炎に苦しみ入院したときのこと。病院から「ご家族と一緒に食べていいですよ、私たちがどんなに工夫したご飯より、家族の力はすごいんですよ」とすすめられた。母は膳1/5も食べてないとのこと。病院の一階にあるトールコーヒーのミラノサンドとカフェオレを自分用に持って「一緒に食べようか」と訪問した。私は既に母が箸を置いて「もう食べられない」と嘆いているところに入っていったのだが、部屋にパンの香りが漂った途端、母のお腹がグーッとなり唾が出てきて、そのまま横取りされた。カフェオレも。

ここはモーニングセットも美味しい。自宅から自転車で5分だったので、誰も料理したくないときは、ホカホカをテイクアウトしてみんなで楽しんだ。


2.「おにぎり屋 鮭」
シンプルな塩味でとにかくご飯が美味しい、鮭も塊で豪華なのが良い。これは私(家族)の好物で、おやつに食べようと机の上に置きっ放しにしていたら、食べられていた。母は味覚障害の影響で、甘い味やしょうゆ味がとにかく不快だったらしく、塩と旨みの味付けがピタリとはまった。ミラノサンドと違って冷めても食べられるので、病室の冷蔵庫にもよく差し入れた。すい臓癌だと、周辺の消化器にも影響が出やすく、規定の夕方18:00の病院食は気持ち悪くて食べられかったけど、明け方4:00に、今なら何か食べられるかも!!ということがあるので。


3.「かすてら坂本屋」
頂き物。味覚障害で甘い物は嫌だ!とぼやいていたのに、これだけは食べていた。木目が粗めでしっかり膨らんだカステラで、ベッタリしていないのが良かったらしい。見た目も大きくて「ぐりとぐらのカステラ」を切り分けて貰ったような気分にさせる。

4.もち吉のあられ、煎餅
本人のもともとの好物で、缶入りを買っていた。適度な塩気と軽い食感で食べやすく、何より小分けで日持ちする。

5.プリマ.テイスト カルディ「ラクサヌードル」
麺が食べたい。しょうゆ味は嫌、うどんも嫌、素麺も嫌、スパゲッティはつらい、とぼやくので、私が旨いと思う袋麺いくつか供給したら、唯一気に入ったのがこれ。
少し辛いしコッテリしているので、弱った消化器系癌患者には重いだろうと予測したが、ラクサ?なにそれ?なんか面白そうね!と言う気持ちが食欲を沸き立たせたらしい。ただし、多少とはいえ調理があって面倒くさい。


とにかく患者が見た瞬間、嗅いだ瞬間に生唾が湧くようなものがいい。我が家はドトールコーヒーとローソンには本当にお世話になった。食べてくれるとみんながホッとした。